働き方改革っていうけど、労働時間は減ってる?

勤務間インターバルって?

健康管理に休息は不可欠。

けれども「終電まで働いて、始発で出社」「夜勤明けの後、仮眠して日勤に」と、体を休ませる時間もまともにとれない状態で働いている人がいるのも事実です。

そこで今、注目されているのが「勤務間インターバル制度」です。

勤務間インターバルとは、勤務が終わってから次の勤務までに一定以上の休息時間を設けること。

例えば残業で終業が遅くなったとき、翌日の始業時間を遅らせるようにします。

2019年に施行された働き方改革関連法に基づき、新たに設けられた制度です。長時間労働の是正や、十分な休息や生活のための時間の確保により、ワークライフバランスを充実させるねらいがあります。

ちなみにEUをはじめヨーロッパ各国では、勤務間インターバルは古くから馴染みのある制度です。

ドイツでは連続11時間の休息時間を取る規定が1938年に制定されていますし、EUでは事業主に対し、24時間につき連続して11時間以上の休息時間、7日ごとに連続して24時間以上の休息を与えることが義務づけられています。

一方、日本の場合、現時点では事業主の努力義務という扱いで、制度を導入しなくても企業側が罰せられることはありません。またインターバルの時間も決められていません。

しかし大手をはじめ、制度を導入する企業は徐々に増えてきています。

既に導入済みの企業では、メリハリのある働き方になった結果「無駄な時間外労働が減った」「作業効率が上がった」などのメリットが。

また「労働者の健康状態がよくなった」「労働者のモチベーションアップにつながった」など、心身のコンディションを上げる効果も見られるようです。

会社が勤務間インターバル制度を導入するにあたって、労働組合からの働きかけも後押しになることは間違いありません。

労使交渉を通じて、元気に働ける環境づくりを実現しましょう。